スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

主夫ブルー

「期末テストが終わったら、○○と遊んで、☆☆に行って、※※を買いに行って…」とあれこれ考えていた試験期間中。ところが、終わってしまうと、「まっ、いつでもできるやん」でダラ~~ッという経験は、誰しもあるのでは?

計画を立てよう!目標設定をしよう!などなど、デキル立派な人達は、こんなダラダラ経験や次の試験期間が来て、「なんであの時に行っとかへんかったんやろ?」という後悔などとは無縁かもしれない。

でも、僕はいたって平凡な主夫(←なんて矛盾した言葉)だった。「立派な主夫になるぞ!」という気合いの入った主夫ではなかった。「自事の延長で家事する」に象徴されるような、「主夫かぁ、それもエエかもね?」的な「なっちゃった主夫」だった。そのせいか、期末テスト中の中高生と同じような経験をすることになった。

結婚当初は、大学院生として研究したり論文を書いたり、非常勤講師としてアルバイト教員したり…けっこう忙しく兼業主夫な毎日を過ごしていた。家事も一人暮らしの延長だったので、ほぼスムーズに共同生活に移行していった。一人暮らしのワンルームマンションに比べると、格段に広くなったキッチンや洗濯空間で、家事もかなりスムーズだった。

忙しくしているうちは良かったんだけど、大学院の講義が夏期休暇に入り、非常勤講師先も夏休みに入ると、事態は一転。最初は、「時間もできたし、普段でけへん場所を掃除するか!」と頑張ってみる。「本も片付けなアカンなぁ」と本棚も大整理。だけど、そんな専業主夫生活は三日と続かない。

「ま、時間あるし、あとでエエやん」という気持ちのスイッチが入ったわけでもない。
例えば、一日はこんな感じになっていった。

朝起きて、朝ご飯を用意する。和子さんが出勤する。朝ご飯の片付けをして洗濯物を干し軽く掃除。ここまでは毎日のルーティーン。この後、メールチェックするのも同じ。ついでに、気になっていた調べ物などもネットでしてみる。

いつもは出講や出勤の時間があってゆっくり読めないから、この機会に…と思ってるウチに、ネットサーフィンは思わぬ方向へ。根っからの多趣味な僕は、研究関連で「異文化」「医療」というワードで検索しているうちに、いつの間にか海外旅行記のサイトで立ち止まっている。前頭葉は脳内トリップに出掛け、いつしか妄想シベリア鉄道が針葉樹林帯を走り抜ける…「はっ!Σ( ̄□ ̄;)」と我に返る。昼ご飯を食べながら「笑っていいとも」を見たり「連続ドラマ小説」をみたり。そして気分を入れ替え、再び机に戻る。ところが、パソコンの画面はシベリア鉄道。午後は、そこからレシピサイトに飛び、なぜか作りもしないのに、ピロシキやボルシチの作り方をジックリ読んでいたりする。こうなると、講義や仕事がなくても、時間はあっという間に過ぎていく。

そして気が付けば夕方。あわてて買い物に行こうとするも、「待てよ?」と冷蔵庫の中を見て、「残り物料理」を思い付く。こうして、ほとんど家から出ない「引きこもり生活」になっていく。もともと多趣味な出不精。もちろん外に出たら出たで楽しめるんだけど、出なくてもそれなりに楽しめてしまう僕は、もともと「引きこもり」の要素がしっかりある。

ダラダラ過ごしているつもりはないのに、寝る前に一日を振り返ると、「今日もな~んにもしてない」というのに気が付く。「明日は、ちゃんと買い物に行かな」と思って寝るのに、翌日は同じような感じで、今度は、音楽や楽器メーカーやミュージシャンのサイトで停滞している。次の日は戦記物サイトでボーッと過ごしている。ボチボチ忙しい合間に、このゆったりした時間がとれるなら、それは「贅沢な時間」と言えるけど、もともとドカッとできた無業時間での、このテイタラク。「なんか他にする事があるやろ」「こんな時でないとでけへんコトってないか?」という気持ちになる。

さすがに自分でも「これじゃアカン」と思うようになる。「とにかく出掛けな」と思って外に出ても、スーパーのキッチン用品コーナーであれこれ手にとって見ているうちに、やっぱり時間は過ぎていく。本屋なんかに入ったら最後。足が痺れるまで出てこない。たいしった金を使わず、これだけ楽しめる自分もスゴイと思うけど、あまりにも無益過ぎる時間の過ごし方に、罪悪感をもってしまうのが小心者。

テイタラク感や無益感にさいなまれた理由の一つは、人的な交流が少ないからだと思う。一日中、誰とも話をしないというのは、講義など喋ることで収入を得ている僕にとって、どうしても「なにもしてない」感をもってしまうのかもしれない。なにしろ、近所も周囲も、主夫は僕一人。友達といっても、たいていは働いている。女性の友達もたいてい働いているか、子育て中でそれどころではなかったりする。結局、どこへいっても一人。だったら家に居てネットサーフィンしていても一緒になる。

立派な主夫なら、「この時間、妻は一所懸命働いてるのだから、僕も頑張らないと!」と思うのだろうけど、「なっちゃった主夫」にはそんな思考回路はなく、あくまでも自分ペース。誰かが頑張るから、自分も頑張るという、競争というか比較意識もあんまりなく、「他人は他人、自分は自分」。だからこそ「主夫」にもすんなりなれた面もある。

さいわい、また忙しい毎日が戻ってくると、こんな「主夫ブルー」な時間はどこかへ行き、逆に「あ~ノンビリしたいなぁ」とテイタラクな日々が恋しくなったりもする。モノの価値とは相対的なものであると痛感するのであった。

そんな無益感たっぷりなある日、和子さんと出逢うキッカケになった、僕の遊びっ気のない研究論文サイトに、あるページが加わった。あまりの非生産的時間の浪費は、時としてわけもわからない創作を始めたりする。それが「趣味のページ」だった。その中には、旅行や音楽やパソコンのページに加えて、魔が差したように「家事のページ」が加わった。

そこから、事態は僕が予想もしなかった方向に進み始めた。
スポンサーサイト
プロフィール
主夫生活の傍ら、「スーパー主夫」「プロ主夫」として講演や執筆活動をしている山田亮のブログです

rio

本体サイト
山田亮 公式WEBサイト
日記サイト
アンチマッチョに主夫生活

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。