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主役は妊婦

妊娠確認後のツワリも「想像ツワリ」と判明して以降、以前と変わらず、元気ハツラツな妊婦生活を送る和子さん。出産予定日は7月25日。この時期だと、夏休みに入ったばかり。産前産後休暇と業務が重ならない!周囲からは「計画したん?バッチリやん!」と言われた。

ところが、不安要素がいくつかあった。それは、いかに妊娠が「予期せぬ出来事」であったかがわかることでもある。妊娠確認の直前、和子さんはアメリカ東海岸のボストンに出掛けていて、その時、時差ボケ対策として睡眠薬を服用していたことだ。妊娠が予想されるのであれば、当然、服用しないはずだけど、「まさか…妊娠しているとは」だったので、ウッカリしていたそうな。つまり、「計画したん?」どころではなかったのだ。この点は、最後まで不安になっていた。

不安といえばもう一つ。出産予定時点で和子さんは39歳。高齢出産には、いくつかのリスクが伴う。ダウン症児出産のリスクもその一つ。僕は専攻の関係もあり、なんの準備もなく「出たとこ勝負」で障がい児子育てが通用するだけの、社会的な受け皿ができていないことは十分承知していた。親の自分がいくら普通に育てようと思っても、社会は特別視する。就学、就職、生活自立、ありとあらゆることに対して、親の負担が必要になる。それは知れば知るほど、学べば学ぶほど、厳しい現実をみせられた。こんな社会ではダメなんだけど、キレイゴトだけじゃすまされない現状がある以上、気持ちの面でも体制の面でも準備が必要だ。そんな経緯で、「覚悟を決める」という意味も含めて羊水検査をすることにした。もっとも、検査した某病院の医師達は、「陽性反応、即、妊娠中絶」と単純に解釈していて、大いに疑問だった。

2月14日に検査をして、3月6日に「陰性」という結果が来た。その時、胎児がXX染色体をもつ「女の子」であることがわかった。睡眠薬のリスクについては、その後通った産科医から、「交通事故に遭う確率くらいかなぁ?」という安心なような不安なような説明を聞いた。

女の子なら「美沙子」「茉莉子」「加奈子」から選ぼうと思っていた。「美沙子」は80年代の代表コミックわたせせいぞう『ハートカクテル』の登場人物から。「茉莉子」は大和和紀の『ヨコハマ物語』の「万里子」を座りがいい字に変えた名前(「万」は習字で書くのが難しい)。「加奈子」だけは、マンガの影響ではなく実在の人物から。名前の響きと字形、そして僕が出会った「加奈子さん達」に素敵な人が多かったからだ。生まれてくる子どもと近い世代になる子ども達にも「この中でどれがいい?」と聞いた結果、「加奈子」が圧倒的に多かった。というわけで、和子さんのお腹の中の子は、生まれてくるはるか前から「加奈子」と呼ばれていた。

ちなみに、男の子だった場合は、和子さんに命名権がいく予定だった。もっとも、和子さんは「なんでもイイ」という人だったから、男の子でも僕がつけたかもしれない(僕がつけるなら「孔明」だったかな?父が「亮」で息子が「孔明」。由来は同じ(笑)「玄徳」でもよかったな)。

さてさて、妊婦和子さんはとにかくよく寝る妊婦だった。「眠たい眠たい」と二人分寝ていた。とくに食べ物の嗜好が変わったわけでもなく、ただひたすら寝ている妊婦だった。5月の検査では、「逆子」とわかり、それから逆子体操を一生懸命したわけでもないのに、いつのまにか戻っていた。よく「おおお!」というくらい加奈子はお腹の中で足をグンニョ~~ッと動かしていた。夜の11時頃や2時頃、突如動き始めるお腹だったけど、それは後から考えると、夜泣きの時間と連動していた気がする。

妊娠中、和子さんは寝ているとよく足が攣つっていた。真夜中、突如「イテテテテ~~!」という声。「頼むぅ~ぅぅ!」という声がかかり、僕はよく夜中に和子さんの足のふくらはぎを伸ばした。お腹の中の子が大きくなると、足の神経を圧迫して、足がつりやすくなるらしい。まったくつらない人もいるらしい。寝続けている割りには、人騒がせな妊婦でもあった。とはいっても、和子さんはギリギリまで新幹線通勤できるくらい元気だったし、お腹の加奈子もとくになんの問題も見付からず親孝行な赤ちゃんだった。

そしていよいよ、予定日の7月25日。
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プロフィール
主夫生活の傍ら、「スーパー主夫」「プロ主夫」として講演や執筆活動をしている山田亮のブログです

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