FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

長屋横丁で子育て

先にでてきた、お隣さんの姪っ子姉妹、見海ちゃんと柚香ちゃんは、夏の昼間にウチが玄関開けっ放しにしているせいか、勝手に彼女らが上がり込んできて、加奈子のおもちゃで遊んでいることもあった。1階で物音がするので、降りて行くと「あ、居てたん?」ということもあった。

長屋街のいいところは、誰かがどこかで見ているところだ。見慣れない顔がウロウロしていても、誰かが「ん?」と気付く。建物の造りがそういうことを可能にもしていた。台所は表に面していて、作業をしていると目の前を通る人が見える。とくに夕方の往来の激しい時間帯は、同時に晩ご飯の支度時間になる。これは古い横丁ならではの、エエところだと思った。

加奈子が子ども達を追い掛けてテケテケ走っているうちに、それを追い掛ける僕が見失うことがあっても、井戸端会議をしているオバチャンが

「あんたんとこの子、そっち行ったで!」

と教えてくれる。いつも誰かが表で草木の手入れをしていたり、掃除をしていたり、立ち話をしている長屋横丁は、そういう地域の監視が行き届いているという意味では、とっても有り難い環境だった。

ただ、目が行き届くということは、同時にプライバシーの保護という面で、過ごしにくい人も出てくる。夫婦ゲンカは、壁一枚のお隣さんに丸聞こえ。でも、僕も和子さんも、プライバシーの保護よりもコミュニケーションに重点を置くタイプだし、「覗きたければどうぞ」という感じで、夏場なんかは、玄関も窓も開けっ放しにしていた。(パソコン以外に)盗まれて困るモノが差し当たって見当たらないし、見られて困るような機密文書も(ほとんど)ない。

濃密な人間関係は、時として他人がズカズカと個人の領域に入ってくることもある。首がすわったばかりの加奈子を抱っこして散歩していたら、

「薄着させすぎとチャウか?」
と言われたり、
「いっつも抱っこしてたら、抱き癖つくで」

と年配者お決まりのひとことを言われたり。中には「最近は縦抱きするんやなぁ」というよくわからないことも言われた。こういうのが煩わしくて、ご近所付き合いを避ける人も多いじゃないかと思う。僕は、例の育児ブルーの原因の一つが孤独感だったこともあって、声かけてもらえるのは、どんなお小言でもウレシかった。「気ぃかけてもろておおきに」という気持ちだった。ましてや、無条件に「んまぁ~、可愛いらしいなぁ」と言ってくれるオバチャン達は、本当にうれしかった。

さいわい、僕は男性というコトもあって、みんなが良くも悪くも一歩距離を置いてくれた。僕も、いろいろと「薄着」や「抱き癖」について言われても、「なんせまぁ、よぉわからんモンで…」と、自分が男であることを理由にして逃げていた部分もあった。

僕は、チクチクお小言を言われたりもしたけど、それも含めて、この昭和のエエところが残った横丁で、子育てのスタートを切れたのはラッキーだったと思っている。ちょっと表に出れば人がいる。「暑なったなぁ」「加奈ちゃんどうしてるん?」と声かけ合える環境が、とくにシンドイ時期にはホッとできるものになった。

そういえば、オバチャン達から、「男の人やのに、よぉ~頑張って」と言われたし、

「男の人が子育てするのって、タイヘンやろ?」

とよく言われた。実際問題女の人が子育てしてもタイヘンだと思うけど、他と比べるモノがなかったし、僕が女性になることは難しいから、それが男ゆえのタイヘンさかどうかは今一つわからなかった。

ただ、一つだけ、僕が「男ゆえの子育てのタイヘンさ」だと思ったことがある。それは…
スポンサーサイト
プロフィール
主夫生活の傍ら、「スーパー主夫」「プロ主夫」として講演や執筆活動をしている山田亮のブログです

rio

本体サイト
山田亮 公式WEBサイト
日記サイト
アンチマッチョに主夫生活

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。