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はじまりはメール

1997年11月14日金曜日の夜、いつものようにメールチェックをしていると、ホームページ(以下、HP)のメール投稿フォームからのメールが来ていた。

当時の僕のHPは、大学院での終了時に提出する修士論文に向けた研究内容と、それに関連したリンクだけで構成されていた。そんな堅物なHPを見てメールを送ってくる人などほとんどなかったので、「あれ?珍しいなぁ」と思いながらそれを読んだ。

「オモシロい研究してますね」というHP内容への簡単な感想と、自分の所属と研究内容。それと僕の所属している大学のことや教員のことなどが書かれていた。これといってものすごく変わったメールではなく、かといって素っ気ないものでもなかった。ハンドルネームではなく実名で書かれていたり、プライベートなことも書かれていたりするメールだった。

このメールの送り主が、この数カ月後に一緒に生活を始める和子さんだった。夜だったので、すぐに返事を送ると、週明けの月曜日の昼に返事があり、そこから一日一往復のメールのやり取り。共通の先生の話や彼女の研究内容(生活習慣病予防ケア)の話や夏に彼女が留学したカナダの話など、少しずつメールが長くなり、一日一往復は二往復になったそんな11月20日の夜。届いたたメールの最後に、「秋のいい季節を迎えています。京都のまちを散歩しませんか?」というお誘いが。そのお誘い文は、和子さんが最近した婚約破棄の話の後という、なんとも豪快な文章展開だった。

それまでのやり取りもあってか、ススッと「散歩」の話はまとまり、11月30日に「京都の奥座敷」貴船神社へ散歩に行くことに。

後から和子さんに聞いたのは、「後にも先にも、知らない人のHP見てメール送ったのは、亮ちゃんだけ」ということだ。これには、いろんな事情が絡み合った偶然が重なっていたというのを知った。

彼女は、97年の初秋に婚約を破棄していた。結婚して新潟に「嫁入り」する予定だったので、京都での仕事を整理していた。研究に一区切りつけ、原稿依頼も請けてなかった。それが婚約破棄で、「また仕事せなアカンやん!」となり、その研究ネタを探しに僕のHPを見に来たのだった。

当の僕のHPは、その数日前に、Yahooのサイト登録申請が審査の結果認められ、晴れて登録されたばかりだった。当時は、今ほどHPの数も多くなく、「医療」「外国人」という漠然としたキーワードで検索しても、僕のような個人が作ったHPが上位に出た時代だ。

僕にも、この3年前に婚約破棄事件があった。僕も和子さんも破棄を申し出た方で、「こういうのって『された方』には同情が集まるけど、実際は『する方』がシンドイですよね」という話で盛り上がった。もう少し話をするうちに、実は、お互いが同じ理由で婚約破棄をしていたことがわかった。

僕は、婚約が決まるや、婚約者のそれまで「対等ね!」と言っていた態度が、急に「あなたに付いていきます」と豹変し、その付いてこられる重さに違和感をもち始めた。「僕が決断を誤る時もあるで。その時はついて来んといてや」と諭しても、「それでも、付いていきたい」と言い出す始末。これに端を発し、最終的には、いろんなギャップが見付かり深まり、僕が「やっぱり考え直そうや」と切り出した。

一方、和子さんは、「うちの息子はこんなに稼いでくるんだから、家庭に入るんでしょ」「あなたは年もいってるし、子どもができるかどうかって心配してるのに、いつまで仕事をするつもり?」と姑さんから言われたことに違和感をもちったのが始まりらしい。その後、「結婚前最後の自由時間」と旅立った留学先のカナダの女性達と交流するうちに、とうとう「嫁入り」というのが面倒くさくなって「や~めた!」になったらしい。

婚約破棄の話は、二人の関係のブレイクスルーになった。それ以外の話でも、たくさんの共通する価値感が垣間見えた。彼女の研究内容である、糖尿病患者の治療ストレスの緩和についても、いろいろ議論した。「結局、働き方や生活の仕方を変えんと、根本的には治れへんよね」という話になった。今でこそ「ワーク・ライフ・バランス」という言葉があるが、当時はあまり一般的ではなかった。僕は、サラリーマン経験があったので(たった一年間だけど)、そのことも大いに実感があった。とにかく、いろんなことが共通の話題になった。それでも、こんな話題が出ながら、まさかこの後、結婚して僕が主夫になるとは、当の本人達も考えてなかった。

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Secret

その時歴史が動いた

これまで面と向かってお聞きする機会がなかった‘スーパー主夫誕生編’が、公開されることになり、今後の展開が楽しみです。

今後ともヨロシクです

というわけで、やっとこさ書き始める段取りになりました。
今後の展開がどうなるかは、僕もよくわかりませんが、
とにかく末永くよろしくお願いします。

なるほど…

西院の某研究室で、それらしいお話の最初の部分はうかがった気がしますが、素敵なはじまりですね。
いろいろ共感する部分もあったりします…。

あの時代ならでは?

今なら、むしろ逆に警戒心が働いたか、それ以前に「spam」で処理されたかするネット出逢い。あの時代だったからこそ、成立したのかもしれません。

それにしても、研究室の皆さんには、詳細に話した事はなかったと思うので、改めて読んで下さってるのをしると、照れ臭いですね。
プロフィール
主夫生活の傍ら、「スーパー主夫」「プロ主夫」として講演や執筆活動をしている山田亮のブログです

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